私が理事長をしているNPO法人Mnopには、山岳遭難やナヴィゲーションに興味を持った多くの会員がいます。その中の一人山下さんから寄せられた情報です。
・・・・・以下引用・・・・・・
リーダーは70歳台の男性で、本人のお話では北アルプスや八ヶ岳の経験も豊富だそうです。(この日は予定コースの地図が配布されています。)
この日、最初の道迷いは13時ごろで、進行方向の頂にある神社を目指していたが、手前
50mほどにある分岐で右方に50m程進み、ゴルフ場の作業道と判明し戻る。
2回目の道迷いは14時頃で、分岐で左に向う予定が、右に100m程進み、山林所有者の看板を見てミスルートに気付いて戻る。
3回目は左の小道を進む予定が、右の小径に入った。このときは他のメンバーが「道が違う・・・」と叫んだが、リーダーには聞こえなかったのか?小径を歩いて行く。
約半数の15名位は暫らく待っていたが、戻ってこないのでリーダーの後を追い小径を200m程進んだら、リーダーが引き返してきた。
その後のリーダーの弁は「知っている場所なので下見をしなかったので・・・」と話していましたが、3回とも右方に間違えているので何かの「思い込み」があったようです。 尚、リーダーは地図は見ていないようでした。
今回は多摩丘陵なので、現在地不明になっても、人家のあるところまで下れば大事には至らないが、「記憶力の曖昧さ」を改めて感じた一日でした。
・・・・・・引用終わり・・・・・
私自身、40歳代に入ってから、記憶の衰えを感じるようになりました。これまでなら絶対ありえない道忘れ、曲がり角を一つ先までいってしまうといったこともありました。部分的には、40歳代中盤でかかった軽度のうつも影響しているようです(うつでは、こうした記憶を支える脳の部分の活動が低下します)。
道迷いは必ずしも高齢者に多いという訳ではありませんが、こういう心身の衰えが遭難につながるトラブルの原因になっているという指摘は多くあります。